トランプ大統領はついに緊急政策を発表した。緊急資金援助、PCRテストの普及(しかし、本当は足りていない)、海外からの渡航禁止令……。記者会見でこれらの措置の理由について質問した記者団に対し、トランプ大統領は「私は何の責任も負いません」とためらうことなく答えた。

 アメリカのバスケットボール協会であるNBAでさえ、この状況に備えていたことがわかった。中国に200人の従業員がいるNBAは1月からコロナが世界的流行するかもしれないと準備計画を実施していたと報じられた。

 この危機はアメリカの州間、そして富裕層と貧困層の格差を明らかにした。民主党の候補者を選出する州は、投票箱を閉じ、メールで投票するために準備に取りかかっている。イリノイ州とフロリダ州では、投票箱は設置したが、一部の担当者を含め、多くの人が感染を恐れて現れなかったそうだ。

 ニューヨーク州にはだんだん感染者数が増えて、毎日より厳格な措置を発表している。その一方、国の政治的中心部であるコロンビア特別区では多くの人々がウイルスの危険をあまりわかっていないと感じる。

 先週から美術館や事務所は休業。一部のレストランでは持ち帰り用の料理を提供している。市立図書館は閉鎖されているが、映画は無料ストリーミングを提供している。多くのジムはオンライントレーニングを提供している。学校も閉鎖されており、残念ながら、学校の食事に依存している多くの貧困な子供を危険にさらしている。

 多くの社会的行動は民間人に任されている。アメリカで有名になったスペイン人シェフ、ホセ・アンドレス(jose Andres)さんは、自分のレストランを貧しい人々のために料理を作るキッチンに変えた。近隣のバーやクラブをサポートするために、将来使えるクーポンの発行も検討している。一部のレストランは閉鎖されているものの、希望の象徴として、照明付きの看板は点灯したままにしているが、数百万人の派遣労働者が仕事を失い、いま失業手当を待っている。

 日本と同じで今の季節は、ワシントンでも桜が咲き誇るが、今年は有名な桜を祝うイベントは中止になった。しかし、先週末は多くの人が花見していたという。

 日本、アメリカなど各国の政治家にはイタリアの経験を見て、いろいろと参考にしてほしい。何をすべきか、何をすべきでないか、考えてほしいがもう遅い気がする。窓際で歌うイタリア人を賞賛するだけではどうにもならない状況にある。

(シッラ・アレッチ)

※週刊朝日オンライン限定記事

AERA dot.より転載