今回、これらの医師の「行動」が明らかになり、社会的に糾弾されているのは感染対策の管理のために、「クラスター分析」を行ったからである。つまり、通常のインフルエンザとか風邪でこういった情報が世間に出るわけではないし、もちろん糾弾されることもなかった。

 こうした世間からの批判は、医師の場合「命を守るべき専門職」であるため、「自覚がない」と糾弾されるのは、当然のこととされるかもしれない。

 しかし、実際、海外旅行から帰国した人が感染した場合など、一般の国民が世間から批判されるような風潮はどうなのであろうか。実際に中国では、感染予防のルールに従わない人は、時には暴力を振るわれるほど、厳しい批判にさらされてきた。

 そこで、日本と中国の国民の管理体制について、考察してみたい。

日常生活も
管理される中国の実情

 まず、中国政府は「感染が収まりつつある」と発表しているが、これはコロナの感染拡大が外出禁止令や都市封鎖など徹底的に管理された結果ともいえる。

 ここで少しコロナの話を離れ、中国の日常生活の例を取り上げてみたい。

 中国においては、アリババの子会社であるアント・フィナンシャルによって「芝麻(ゴマ)信用」という仕組みが作られている。

 ゴマ信用とは、中国でのモバイル決済に伴うアプリの機能で、利用者の「信用度」をスコアで表現するものである。スコアが一定以上の人は、ホテルやレンタカーなどの保証金が不要だったり、ローンの金利が優遇されたり、さまざまな施設で特典や優遇サービスが受けられる。