中国の新型コロナウイルス肺炎は、感染のピークが過ぎ、中国各地から武漢に派遣された医療支援チームも続々と、それぞれの地元に戻っている。彼らは武漢という新型コロナウイルスが猛威を振るった「最前線」でどんな体験をしてきたのか。(日中福祉プランニング代表 王 青)
武漢に派遣された
各地の医療チームが地元に戻りつつある
中国の新型コロナウイルス肺炎は、3月に入り感染のピークが過ぎて、武漢の仮設病院も役割を果たし閉鎖された。湖北省に約50日間滞在した、中国各地からの医療支援チームも続々と撤退し、それぞれの地元に戻った。
地元政府の幹部たちは空港や駅で医療支援チームを出迎え、「お帰りになさい!よく頑張ったな、ご苦労様!」とねぎらいの言葉を述べ、暖かく出迎えた。
これらの映像はテレビや新聞を大きく飾り、「白衣の天使が凱旋した!あなたたちは英雄だ!」と、称賛と感謝のテンションはいやおうなく高まり、人々はこれらの映像を見て胸を熱くし、感動した様子であった。
新型コロナウイルス肺炎は1月中旬から武漢を中心に感染が中国全土に拡大した。武漢の病院は患者であふれ、崩壊した。ベッドが足りない中、とにかく横になってもらうため、机でも板でも使い、廊下や病院のエントランスは足の踏み場もないくらいの状態になった。