――筆者のジョアンナ・スターンはWSJパーソナルテクノロジー担当コラム二スト
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最新の「iPhone(アイフォーン)」が登場した。「最新」と言っても、見た目は旧機種のようで、モデル名はさらに昔にさかのぼる。
何だかややこしくて厄介に聞こえるが、ご心配なく。筆者がお助けしよう。
アップルは15日、第2世代の「iPhone SE」を発表した。基本価格は399ドル(日本では4万4800円)と、今あるiPhoneの中で最も手頃だ。499ドルで販売されていた「iPhone 8」に置き換わる機種で、見た目もそっくりだ。ただし、プロセッサーはより高速で、価格は2018年9月に販売が打ち切られた旧iPhone SEと同じだ。新機種は17日に予約注文の受け付けが開始され、24日に発売される。大半のアップルストアが閉鎖されているため、郵送で納品される。
これは確かに大したニュースには思えないかもしれない。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で経済や社会が壊滅的状態にある今は特にそうだ。しかし、このiPhoneを 長い間心待ちにしていた人たちがいる 。このスマートフォンは次のような人たちには、まさにうってつけだ。
1. オリンピックプールのようなばかでかいスマホが欲しくない人
2. 従来のホームボタンを初めて生まれた子供のように愛している人
3. 700ドルを超えるスマホは完全にばかげていると思っている人
指紋センサーが組み込まれたSEの従来のホームボタンと「比較的小型」の4.7インチの画面は、「iPhone 11」「iPhone 11 Pro(プロ)」「iPhone 11 Pro Max(プロ・マックス)」と真っ向から対立するものだ。それらは5.8インチ以上の画面が搭載され、最低でも699ドルする。
しかし、新型SEは具体的に何が新しいのか。399ドルという価格は見合っているのか。アップルの幹部に話を聞き、その答えを探った。