ディズニーと三越で学んできた日本人にしかできない「気づかい」の習慣
写真はイメージです。Photo:PIXTA

老舗料亭の子として生まれ、三越、米国ディズニーを経て、現在は講演・企業研修などを精力的に行っているホスピタリティのプロ、上田比呂志氏が新著『ディズニーと三越で学んできた日本人にしかできない「気づかい」の習慣』を出版した。同書の中から、相手の心をつかむ心くばりの方法をレクチャーする。今回は、グアム三越支配人を任された際に、現地の部下たちに仲間意識を植え付け、店の窮地を救ったという、リーダーとしてのチーム作りの大切さについて。

平社員に突然の辞令、
グアム三越支配人に

 三越に入社して15年目のこと。

 私はある日、グアム三越への異動の話を受けました。

「支配人として経営を建て直す」というのが私に課せられた任務です。

 これが本当に突拍子もない人事で、聞かされた時は口から心臓が飛び出る勢いでした。

「お、俺がやるの……!?」

 というのも、三越の海外支店というのはそれぞれ独立した会社になっているので、グアム三越支配人というのは、言い換えるとグアム三越という会社の社長なのです。

 もちろん、お店の規模自体は小さなもので、店舗はティファニーのみです。いきなり複数店舗を管理するというわけではありません。

 とはいえ、です。

 私はそれまでいろいろな部署を転々としていましたが、基本的にはただの平社員でした。店舗マネージャーの経験はおろか、部下らしい部下を持ったことさえありません。