マツダ CX-5
ラゲージ容量は通常505リッターとなる。電動パワーゲートも一部グレードに標準採用とされた。
マツダ CX-5
6ATに加え6MTもラインナップ。写真は上質な装備を内外装に施した、最上級モデルとなる特別仕様のXDエクスクルーシブモード。

 そのデザインは何かに似せるとか、流行を採り入れるのではなく、「マツダのスタンダードSUVはこうあるべきだ」とマツダのデザインフィロソフィが大胆に表現されている。

 内装も同様で、個人的に印象づけられたのはセンターコンソールの作り込み。SUVの本場である北米試乗では、この手のモデルが立派に見えるかどうかは、センターコンソールの幅をどれだけ確保できるか、そしてそこにカップフォルダーを横に2つ並べられるか、で判断される。CX-5はそのスペースを確保しただけでなく、コンソールを高くレイアウトし、アッパークラス感を十二分に表現している。

 また、CX-3の紹介でも書いたが、一連のマツダ車はシートポジションに無理がない。シートに腰を下ろし、ペダルに足を乗せ、ステアリングに手を添えると、とても自然なポジションとなり快適である。それはクルマと一体となったかのような印象であり、疲れる、疲れないなんてレベルを遥かに超えた質感にあふれたものだ(もちろん疲れ知らず)。

 熟成によってさらに極められたハンドリングは、きめ細やかさが存在しており、シートで感じた一体感をさらに高めてくれる。といっても、ハンドリングだけが突出しているわけではなく、サスペンションからボディ剛性まですべてが丁度いいところでバランスし、それがデザインにも通じている。

マツダ CX-5
8インチのセンターディスプレイやダイヤル式のコマンダーコントロールなどを備えた。インテリアは最新マツダモデルで共通の基本デザインに。

 300万円以下で選べることを条件とすると、エンジンは2.0リッター(2WD)、2.5リッター(4WDのみ)ガソリンだけではなく、ボトムグレード(2WD)となるが2.2リッターディーゼルも選べる。

 個人的には、ディーゼルユニットにMTが設定されたことに拍手喝采を送りたい。この手のモデルをMTで乗れるだけでも幸せなのに、MTで乗ると愉しさが増すディーゼルにあえてMTを組み合わせたマツダの英断に天晴れといった感すら覚える(販売台数は多くないだろうに…)。

 ちなみに、オフロードにおける走行性能はボディクリアランスを生かして走るといったレベル。そもそも、このデザインに泥は似合わない気もするが…。

 今回紹介した2車種は、それぞれに強烈とも言える個性があり、ここではそのキャラクターに焦点を当ててみた。しかし、互いに人気車種という面ではライバルとされるが、そのキャラクターは似ているようで似ていない。もし、比較しようとしている人がいるならば、自分が何を求めているのか、どんな走りをしたいのかを再考してみるといい。

 そうそう、そんなキャラクターを含め、両モデルともに人気SUVとして選ばれる理由にはもちろん納得がいくが、同時に内容を考慮するとリーズナブルといった感もまたアドバンテージとしていることもお忘れなく。

文/吉田直志 編集/iconic