今回お話を聞かせていただいたのは、日本マクドナルドの創業者である藤田田さんのもとで働き、今は全国で200店舗を超すデイサービス施設を経営する山下哲司さん。自身の会社経営に加え、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会の理事も務め、近年は大学院で学びながら、『なぜ水を飲むだけで「認知症」が改善するのか――1日1.5リットルの水分補給が命を救う』(KADOKAWA)を出版するなど、エネルギッシュに活動しているビジネスアスリートです。
朝食はなし、デスクでランチも……
無理せず実践できる健康習慣とは?
「人は見た目が9割ともいわれますから、会社経営をするようになってからは外見にも気を付けるようになりました」
という言葉通り、いつも姿勢が美しく、体にフィットしたスーツを着こなしているのが印象的です。でも、「体重の増減は昔ほど深刻に気にしない」と言い切る山下さん。ちゃんとケアをするのは“体調”だと話します。
「見た目には痩せていた方が良いとも思っていますし、極端なダイエットやファスティングをしたこともあります。それはそれで健康に良かったと思っていますが、今は、体調が良いことを実感できる食生活が良いと思っています」
このようにどこかおおらかに食生活に向き合えるのは、山下さんが「食事が持つ意味」を以下のように捉えているからです。
「食事には3つの意味があると思います。身体的な食事(栄養バランス・体調維持・健康増進など)、精神的な食事(大きな生きがいの一つ・人生の楽しみ・リラックスなど)、社会的な食事(楽しい時間を共にできる・意外な話題に発展する・お互いを理解しやすく親しくなれるなど)です。何を食べるかも大切ですが、誰と食べるのかもとても大切だと思います」
実際に山下さんの食生活をお聞きすると、普段、企業研修などでよく聞くビジネスパーソンの食生活と大きな違いがあるようには感じません。
たとえば、普段は朝食をとらない、ということ。朝食をとらないで自分のペースで支度して家を出られるのが、心地よいそうです。
昼食は会社の近くの定食屋さんなどを利用することが多く、事務仕事をするようなときはお弁当やパンを買ってデスクで食べることも。夜は会食がないときでも、家で好きなお酒を楽しみ、そういうときにはおかず主体で主食をとらないこともしばしばあるそうです。
なんだか、自分の食生活と似ている……、そう思った方も少なくないですよね?