“経済発展”と“環境”という
2大テーマから成るSDGs

 SDGsは、2015年になって急に登場したものではない。国連ができて75年、これまで、各国の間でさまざまに議論されてきた地球規模のテーマや課題があり、それらの積み重ねの結果として誕生したところに大きな意味があるのだ。

 国連はその発足当初(1945年10月)から南北格差の解消が最大のテーマであり、南側の途上国の経済発展に取り組んできた。それとともに、1970年代から資源や環境についての問題意識が盛り上がり、各種の国際会議や条約の締結に至っている。

 この“経済発展”と“環境”という2大テーマをひとつにまとめたのがSDGsだ。

 また、SDGsの前身とされ、2000年に国連で採択されたMDGs(ミレニアム開発目標)は、どちらかと言えば、国レベルの取り組みが中心であり、民間はさほど前面に出ていなかった。

 しかし、いまや政治・経済・文化など、あらゆる分野においてグローバル化が進むなか、民間の役割が極めて大きなものになってきた。官民あげての協力が求められているのもSDGsの大きな特徴だ。

 SDGsの取りまとめには2年以上の時間を費やし、各国政府のほか、国際機関・NGO・グローバル企業などの関係者が議論を重ねた。それぞれが専門とするテーマや関心の所在は幅広く、17のゴールにまでなんとか“絞り込んだ”というのが実態と言われている。そのため、当初から、「焦点が広がりすぎている」「優先順位がわかりにくい」といった批判もついてまわっている。「2030アジェンダ」の中でも、「普遍的」「前例のない範囲」「野心的」といった表現で、そうした、焦点の広がりと優先順位のわかりにくさを認めている。「誰一人取り残さない」という理念を含めて、あえて、SDGsは難しいハードルに挑戦していると理解するべきだろう。