自粛で人気をさらに集めているゲーム『あつまれ どうぶつの森』(以下『あつ森』)は、まったりした無人島生活を楽しむのが主な内容と見せかけて、生活スタート当初から多額の借金を背負わされその返済のためにキリキリ働くのが存外楽しい、という旨を前回の記事(『「あつまれ どうぶつの森」は万人が飽きずに遊べる理由』参照)で書いた。今回はこのゲームが持つ他の魅力や、人気の理由について触れていきたい。(取材・文/フリーライター 武藤弘樹)
「借金を返すゲーム」のあつ森
カブによる一攫千金も
ゲーム内のお金は、借金を返済する以外にも家具や服を買うなどの使い道があり、とにかくお金はあるに越したことはなく、むしろいくらあっても足りないくらいの感覚である。「自粛で外出ができない昨今、『あつ森』で買い物をするのがストレス解消になっている」とあるユーザーは話していて、これはまさしくその通りであると感じさせられた。服などは種類が多く、本当にファッションを楽しんでいるような気分にさせられる。
何かと必要なお金だが、この稼ぐ過程自体がまず楽しい。その方法はいくつかあり、捕らえた虫や魚、拾った貝やフルーツや化石、DIYで作った物などを売るのが主である。虫、魚、化石は博物館に持ち込むと展示されるのでこのコレクション要素もゲームにハマらせるひとつの要因となっているが、虫取り、魚釣り、化石堀りはどれものんびりしつつ僅かなアクション要素があるという点では共通しながらもそれぞれ違った趣きがあり、人によっては「特に魚釣りが楽しい」とどれかにのめり込むこともあるようである。