太陽光や風力など
再生可能エネルギーによる発電は全体の34.6%
ドイツのエネルギー系シンクタンク、アゴラ・ヴェンデが2019年のEU(欧州連合)圏の発電方法別電力供給シェアを発表した。欧州では走行時のCO2(二酸化炭素)排出量を問題(CAFE規制)にしているのに対し、日本では発電時に発生するCO2まで考慮した規制導入を検討している。クルマの電動化でCO2排出量を削減するとともに、発電方法にも配慮する姿勢が必要だ。
発表によると、EU加盟28カ国全体での総発電量は3222TWh(テラワット時)、前年比1.4%減で、このうち太陽光や風力など再生可能エネルギーによる発電は1115TWhとなり全体の34.6%を占めた。昨年のこの比率は32.8%であり、1年で1.8ポイント上昇した。データはユーロスタット(欧州委員会統計局)のものを使用している。
発電方法別のシェアは原子力が25.5%で2018年の25.3%に比べてわずかに上昇した。発電量そのものは6TWh減っているが、全体総量が44TWh減ったのに対して原子力発電は減少が少なかったためだ。
国別で見るとフランスが最も原子力発電への依存度が高く、依然として70%を超えている。その隣国ベルギーも50%と高い。実は、原発比率の高い国は発電時のCO2発生量も低い。