はたしてBEVは
どれくらい売れているのか
自動車は電動化の時代。エンジンはもはや古い――日本のメディアは、「いずれ自動車はBEV(バッテリー電気自動車)に置き換えられる」という論調が目立つ。世界的に自動車が排出するCO2(二酸化炭素)規制が強化されつつあり、化石燃料を使わないBEVが「環境に優しいクルマ」だといわれている。では、はたしてBEVはどれくらい売れているのだろうか。
欧州自動車工業会が発表した昨年のECV(エレクトリカリー・チャージャブル・ビークル=外部からの充電で走行できるクルマ)販売台数は、EU(英国を含む欧州連合)域内が46万5026台、前年比53%増だった。アイスランド、ノルウェー、スイスのEFTA(欧州自由貿易圏)3カ国を加えると56万4225台、同45%増となる。全乗用車販売台数に占めるECVの比率はEUで3.03%、EUとEFTAでは3.57%だった。
ECVの販売台数が最多だったのはドイツの10万8839台だが、ドイツで販売された全乗用車の中での比率は3.02%と欧州平均と同等だ。ECV販売比率トップはノルウェーで、全体需要14万2381台のうち7万9640台、実に56%がECVだった。