――よく「人間のセンスは○○歳までに決まってしまう」なんて話を耳にしますが、大人になってからでも「アート思考」を身につけることはできますか?
末永 私としては「もう歳だから、間に合わない」とは絶対に言いたくないと思っています。
本のタイトルは『13歳からの~』となってはいますが、人の人生は長いですから、自分らしく、楽しく生きていくためには、何歳からでも遅くないです。
そもそも「アート思考」なんて難しそうなことを言ってますけど、何か新しいものを学ぶのではなくて、誰でも子ども時代にはやっていたこと、もともと持っているものを、ちょっとだけ意識して思い出してみましょうというだけの話なのです。
ですから、何歳からだって遅くはないですし、どんな人でも、どんな状況のときでも、自分の「興味のタネ」を見つけて、「探究の根」を伸ばしていくことはできると思っています。
【大好評連載】
第1回 なぜ中高生向けの「美術」の授業で、「自分なりの答えを見つける力」が育つのか?
第2回 仕事がつまらない人に共通する「うまい絵を描かなきゃいけない」という呪縛
第3回 コロナ時代に「真面目で優秀な人」が体験すること
第4回 もう“みんなの意見”に流されない。「自分なりの視点」がある人になる3つの方法