緊急事態宣言で
覚醒剤の売り上げが3倍に

 実際、どのくらい“バカ売れ”していたのか。一般の人たちに薬物を売りさばく末端の売人の1人に話を聞くことができた。外国籍のD氏である。

「今年の2月まではいつも通りの売れ行きだったんだけど、3月の半ば頃から急にリピートするお客さんが増えたね。私はシャブ、コカイン、クサを扱っているけど、どれもコロナ前の3倍は売れている。それは今もだよ」 

 D氏はいまどきはやりのネット販売ではなく、路上などで客と直接取引をする昔ながらの方法で商売をしているというが、取引が増えたことで困ったことがあるという。

「今まではだいたい半年は同じ場所でモノの受け渡しをしていたんだけど、客が増えたから目立つじゃないですか。だから頻繁に場所を変えなくちゃいけなくなった。それがちょっと面倒。でも、もうかっているからコロナ万歳だよ。ずっと緊急事態宣言が続いてほしいと思っていた(笑)」

 非合法な商品だけに正確な数字を出すことは不可能だが、コロナ禍が広がった3月から5月にかけてのおよそ3カ月、違法薬物の業者たちが大きく売り上げを伸ばしたのは間違いないだろう。まさにコロナ特需と言っていい。