発達障害の女性が生きづらい日本社会の背景とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

多くのメディアに取り上げられて話題となった「発達障害」。特に女子の発達障害は、本人も周りも気づきにくく、近年は大人になってから発覚するケースが多いと精神科医で発達障害の専門医である岩波明氏はいいます。そこで今回は、岩波氏の最新刊『医者も親も気づかない 女子の発達障害』(青春出版社)から、女子の発達障害が気づかれにくい背景について解説します。

「女子の発達障害」が発覚しにくい理由とは

「新型コロナ」は、私が専門としている発達障害の患者にも大きく影響しています。学校が休校となり、子どもたちは自宅学習を余儀なくされましたが、「集中力が続かない」など、発達障害の特性に合わせた指導が十分に望めない状態では、学習はおぼつかないでしょう。

 在宅勤務もハードルが高いでしょう。「忘れっぽい」、「段取りが立てられない」といった特性をひとりでケアできるかどうか、また「相手の気持ちを読み取る」ことが苦手な発達障害の人にとって、電話やメールだけのやりとりだけでは意思疎通しにくいなど、多くの課題が浮き彫りになりました。

 特に、「女子の発達障害」には独特の悩みがあり、そのひとつは、「見逃されやすい」ことです。そのため発見が遅れがちです。そもそも女性はASD(自閉症スペクトラム障害)の方は少ないため、これは特にADHD(注意欠如多動性障害)が中心の話になります。