運用&家計#1Photo:Adobe Stock/gettyimages

激動のコロナ相場の渦中でも、老後資金確保に向けた資産運用の要諦は変わらない。『収入激減時代の「運用&家計」徹底見直し術』(全9回)の#1では、非課税制度を最大限に利用しながら長期・分散・積み立てを行い、少しでも早く「じぶん年金」づくりを始める方法を伝授する。

「週刊ダイヤモンド」2020年5月23日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

「全ての卵を一つの籠に盛るな」
格言が示す長期・分散投資の大事さ         

 コロナ禍は世界の金融市場を揺るがし、3月には株式市場の歴史的な急落を招いた。売り一巡後は底入れしているものの、今後は二番底の到来も覚悟せねばならない状況下、資産運用を行ってよいものか不安に思う人も少なくないだろう。

 だが、中長期的な目線から老後資金確保に向けて運用を行う上では、むしろそんな時こそ、資産を積み増す好機といえるのだ。

 まず頭に留めてほしいのが、「分散投資」の重要性。米国には、「全ての卵を一つの籠に盛るな」という格言がある。これは運用の際、世界のさまざまな資産を組み合わせてリスクを低減させる分散投資の意義を説いた言葉だ。