「どうやって美しさを保つ?」「50代で結婚できる?」「年老いた親をどうする?」「50代で仕事を失ったら」「大人であることのメリット」……など、大人の女性のリアルを綴ってフランスで大人気となったブログを元に生まれた書籍『大人が自分らしく生きるためにずっと知りたかったこと』が、6月3日に発売。化粧品とテクノロジーの進化により、母親世代よりもずっと若く美しくなった今の女性たちですが、アクティブに人生を楽しんでいるように見えて、「みんな言わないけど、本当はどうしてるの?」「これって私だけ?」と密かに気になっていることがたくさんあるはず。この連載では、誰も教えてくれないリアルな恋愛事情と、大人としてのお作法について、著者の体験をもとに紹介していきます。

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独りぼっちの50代

恋人や家族で過ごすのが当たり前の日は、改めて独り身のわびしさを思い知らされる。

例えば12月31日の大晦日。あなたは知り合いが誰もいないパーティに招待された。そして、エレベーターの中で早くも後悔。脚が1・2メートルもありそうな美女と乗り合わせたから。美女はジビエの手作りテリーヌを持参していた。しかも、そのジビエは、彼女が住む城の領地で、彼女自身が仕留めたものだとか。もしもパーティに「ちょっといい男性」がまぎれ込んでいても、仕留めるのはきっと彼女。チャンピオンズ・リーグを勝ち抜くのが彼女だとしたら、あなたはまちがいなく最下位。
けれども、最大の試練はカウントダウン。この瞬間、あなたは具体的に、自分が独りだと実感させられる。
5、4、3、2、1 ―― 新年おめでとう!
カップルたちが抱き合って新年を祝い合うこの数分間はまさに地獄。あなたは抱く相手のいない両手をだらりとさげて、床に穴があったら入りたい、ついでに二度と出てきたくないと思っている。

こうして新年は幸先悪く始まった。目の前では、お城の美女がいきいきと踊っている。スタイルのよさを際立たせる、超ミニのスカート。自分が美しいことを知っていて、とても楽しそう。男たちは皆、彼女を見ている。そしてあなたは? 大丈夫、見られる心配はない。床の下に入ったままだから……。

こうした経験から、私は長い間、12月31日の夜はベッドから出ないことにしていた。このパーティは、みんなで楽しく過ごすどころか、失望を呼び起こす。周りはカップルだらけなのに、どうして私は独りぼっちなの?
でもそれも考え方次第! 悲しみを抑えることはできなくても、おしゃれしてほほ笑むことはできるはず。そうやって自分のいいイメージをつくることが、前向きな解決策になる。それぐらいならできるでしょ?

だから、体重をキープし、ファッションやヘアスタイルに気を配り、歯を磨き、ほほ笑みを絶やさず、どんな誘いも断らず、恋人がいるように思わせ、そして、実際に恋人をつくろう。

ところで、50代の独身女性の中でも、特に自己顕示欲の強い人たちは、「恋人」の数を水増しして自慢する。これがとっても面白い。だって、30代の頃は、「密かなお楽しみ」をうまく隠していなかった? 盛んに遊んでいたくせに、人には知られないようにふるまっていたはず。いまはそれが逆。たぶん彼女たちは、口で言うほどのことはしていない。でも、それでOK。大切なのは、マウントをとろうというその姿勢。そこにこそ意味がある。

今回は独りが身に染みるエピソードをご紹介しました。ミレーヌ・デクロー著・吉田良子訳の書籍『大人が自分らしく生きるためにずっと知りたかったこと』では、ほかにも著者や友人たちの実体験や、大人ならではのパートナー選びのコツについて、フランス人ならではのウィットに富んだ視点を、クスっと笑えるエピソードとともに多数紹介しています。次回はいよいよ、50代の恋愛のはじめ方!お楽しみに。