計画は次のようなものだった。米連邦検事が大統領の友人を捜査しているので、その検事を解任する必要がある。選挙の4カ月前まで待とう。決行は金曜の夜だ。そういう展開ならば不審に思われ、彼は退任を拒否し、自らを抵抗運動の殉教者だと言うかもしれない。こうしたストーリーに、誰もがだまされるだろう。  これは、ドナルド・トランプ米大統領が先週末に連邦検事のジェフリー・バーマン氏を解任したことについて、メディアと民主党が人々に信じ込ませたいストーリーだ。より正確な説明は、政府当局の手際の悪い措置による失態と、バーマン氏の身勝手な振る舞いが、権力の乱用の事例として誇張されて伝えられたというものだ。