アップルの話題と言えば、過去10年は概して「iPhone(アイフォーン)」に関することだった。しかしその間にアップルは巧みな「技」を習得した。約10億人のiPhone所有者に、戦略的に拡大してきたiPhone以外の製品やサービスにお金を使わせる方法だ。同社はiPhoneの会社から、端末、ウエアラブル製品、各種サービス、アクセサリー、決済、金融、体験を手掛ける会社へと変貌した。こうした事業の多角化は不可欠だ。アップルのエコシステムにまだお金を払っていないが同社の製品を購入する意欲と余裕のある人が、地球上で減る一方だからだ。当然ながら、アップルはiPhoneの新規購入者の開拓を続けるが、ティム・クック最高経営責任者(CEO)がよく示唆しているように、いずれはiPhoneの後継が必要になる。一方で、一段と成長するにあたり、規制当局やパートナーの開発企業を味方にとどめておく必要もある。
iPhoneに頼らないアップル、成長戦略のカギは
毎年恒例の開発者会議「WWDC」、事業多角化を見せつける場に
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