コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。
ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。

総フォロワー数50万人を超える精神科医、樺沢紫苑氏による最新作『ストレスフリー超大全』では、ストレスフリーに生きる方法を、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」で紹介した。
アドバイスを聞いてラクになった!」「今すべきことがわかった!」と、YouTubeでも大反響を集める樺沢氏。そのストレスフリーの本質に迫るーー。

SNSの使用を「制限」する

SNSとの付き合い方を見直すためには、次の2つの方法が有効です。

(1)SNSは2つ以下に絞る

Facebook、LINE、Twitter、Instagram。さまざまなSNSがありますが、あなたはいくつのSNSを使っていますか。複数のSNSを使っていると、休憩時間に一通りチェックするだけで、かなりの時間をとられます。

ストレスなく使うために、SNSは2つ以下に絞りましょう。自分が重点的に使うSNS以外は、スマホからアプリを削除します。見られなくなれば「SNS疲れ」は大幅に緩和します。

(2)SNSを見る時間を決める

ほとんどの人は、SNSを無制限に見ます。仕事の休憩時間、人を待つ時間、通勤時間、そして歩いているときでさえ。まさにスマホ依存症です。

私の場合は、「SNSはパソコンを起動したときにしか見ない」というルールを設けています。すると、チェックするのは1日で4~5回くらいに抑えられ、SNS利用時間は1日30分以内になります。

スマホでSNSを見ないだけで、かなりの時間が浮きます。あるいは、「電車に乗っている間は必ず読書する」と決めるだけでもSNSの利用時間は大きく減少します。

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SNSで見た97%の情報は「覚えていない」

私はSNSを、友達との連絡や交流のツールというよりも、情報発信ツール、アウトプットのツールとして活用しています。

本を読んだらFacebookに感想を書き、映画を見たらブログに感想を書きます。何百人、何千人もの人が読み、100以上の「いいね!」が付くと、楽しくてしょうがありません。

「アウトプット型の交流」をすると、たった1回の投稿で100人以上とつながることができます。従来の「個別型の交流」だと、100人と1回ずつ交流するのに、100回のメッセージを書く必要があります。「アウトプット型の交流」では「個別型の交流」と比べて、100倍以上も効率よく交流でき、一度にたくさんの人と親密度を高めることができるのです。

メッセージは、「相手に強制的に読ませる」ものですが、タイムライン投稿は相手のタイミングでヒマなときに読んでもらえ、ストレスを与えません。

逆に、SNSをインプットツールとして使っている人は、仕事中や勉強中にもついSNSを見てしまい、生産性を下げます

私の独自調査(175人)によると、1週間以内にスマホで見たニュースやブログの情報を可能な限り思い出してもらう実験で、思い出せた個数は約3.9個でした。これは、1週間のインプット量のわずか3%に相当します。つまり、インプットツールとしてスマホやSNSを使っても、97%は忘れてしまうのです

SNSは「アウトプットツール」として活用することでこそ、本当の威力を発揮するのです。

承認を求めすぎない

インスタグラマーのインフルエンサーが、「いいね!」がたくさん付く「映える」写真を撮りたくて危険な自撮りをし、転落事故などで怪我をしたり、中には死に至るような事故まで起こっています。

「いいね!」が付くと、たしかに承認欲求が満たされるので楽しいのですが、行動がエスカレートしていってしまうのです

有名な「マズローの欲求5段階仮説」では、「承認欲求」は上から2段階目の欲求として、非常に重要な欲求と位置づけられていますが、アドラー心理学では、「承認欲求」は否定されています。

他人の承認を求めるために行動すると、他人に迎合する生き方になる。結果として、自分の人生が生きられないので、不幸になると説きます。

私は、承認欲求は一概に悪いものとはいえないと考えます。実際、私もYouTubeに毎日動画を更新していますが、視聴回数が10万回を超えるとうれしいものです。しかし、それに踊らされることとは別の話です。

私は実際にYouTubeのフォロワーの人と交流会などでリアルで会うようにしています。実際に会って、「動画の内容を実践したら、病気がよくなりました」という話を生で聞くことは、画面上に表示される「1000いいね!」よりも、はるかに価値があり、大きな喜びを感じます

「ネット内だけの世界」に浸かっていると、「いいね!」を1つでも増やすことに躍起になり、現実を見失ってしまいます。きちんと現実世界に根ざすことが重要です。