ペイペイをはじめ、10月から各社ユーザー数を伸ばしてきたが、7月以降の増加は期待できないという。

「まずユーザー側ではポイント還元がなくなるので新規で登録する人は大幅に減少するでしょう。さらに、キャッシュレス決済対応レジを導入する費用や手数料の優遇が加盟店側にはありましたが、それもなくなるため、加盟店も新たにキャッシュレス決済に対応する魅力は激減します。7月以降、キャッシュレス市場が伸びる要因はあまり見当たらないのが正直なところです」

 今後、キャッシュレスの勢力地図に大きな変化はなさそうである。ただ、ポイントの還元はなくなるが、キャッシュレス事業者は手数料を低く保ち、加盟店離れを防ぐ目算のようだ。

「ペイペイやLINEペイはもともと手数料率がゼロでした。ペイペイは売上高10億円未満なら来年9月末まで無料にするとしています。さらに経済産業省が各事業者に手数料率の開示を求めるなど手数料の競争が予想され、事業者は手数料率を低く抑えるのではないかと思います」

 また、たびたび指摘されていた加盟店への売り上げ入金サイクルの遅さも改善されているという。

マイナポイントも
起爆剤には程遠いキャンペーン

 キャッシュレスといえば、これまで述べてきたスマホを用いるコード決済を頭に浮かべる人が多いだろう。しかし、日本にはSuicaなどの非接触ICカード、そして現金に次いで利用率が高いクレジットカードもある。

「今は、店員ではなく客側で端末を操作してクレジットカード決済ができるようになったため、利便性が上がりました。またLINEが発行しているVisa LINE Payクレジットカードはポイントの還元率が3%とかなりお得です。Suicaなどの需要も依然として高いため、あらためてスマホのコード決済が伸びる要因がなくなり、厳しい局面になっていることは間違いないです」