中印両軍は、先月の衝突で死者を出したヒマラヤ山脈の国境沿いの係争地から撤退を開始した。インド当局者が6日、明らかにした。一方で、中国は周辺地域において、今度はブータンと領有権争いを始めている。インドの現地紙はこの2日前、野生動物保護区を巡り、中国とブータンとの間で対立が激化していると報じた。ブータン政府や専門家は、中国が新たな領有権を主張していると話している。インドのアジット・ドバル国家安全保障担当補佐官と中国の王毅(ワン・イー)外相は5日、両軍の撤退に先立ち電話協議し、「率直かつ掘り下げた」意見交換を行った。両国の外務省が6日に公表した声明で明らかになった。両国の声明によると、両氏はできる限り早期に国境沿いの緊張を緩和することで合意。合意の実行を確実にするため、外交・軍関係者の対話を継続することで一致したとしている。