米連邦最高裁判所は9日、ドナルド・トランプ米大統領の納税記録などの財務情報提出を命じる召喚状に関する2つの案件について、いずれも7対2で、審理を下級裁に差し戻す判決を下したが、この判断は、ソロモンの裁き(子供の母親だと主張する2人の女性にソロモン王が、体の半分ずつを受け取るよう裁定し、2人を試そうとしたこと)を試そうとしているように見えた。しかし、ここではトランプ氏のことはいったん脇に置いておくことにしよう。今回の判決の本当の重要性は、最高裁が議会や地方の検察当局による嫌がらせに門戸を開いてしまったために、大統領職の立場が弱まったという点にある。このうち地方検察の件は、特に重要だ。