必要な睡眠は「何時間」なのか
さまざまな研究とデータがあるのですが、必要な睡眠時間は、質のいい睡眠を「7時間以上」というのがひとつの答えです。
カリフォルニア大学の睡眠時間と死亡率を調べた研究によると、睡眠時間「6~7時間半」の人が、最も長生きをしています。それより睡眠時間が短くなると、死亡率が高まります。睡眠時間と死亡率の関係は、V字形となります。
厚労省の調査では、40代の約半数が睡眠6時間未満で、5人に1人が睡眠に関する悩みを抱え、20人に1人が睡眠薬を服用しているのが現実です。多くの日本人にとって、睡眠は深刻な問題です。7時間以上の睡眠を確保しましょう。
「睡眠ファースト」で1週間を過ごそう
睡眠不足の自覚がある人は、「睡眠時間を1時間だけ増やすこと」からはじめるといいでしょう。
「1週間だけ」でいいので、いつもより1時間早く寝て、1時間睡眠を増やしてみる。スマホ、テレビ、ゲームなどの余暇時間を削ったり、掃除や洗濯などの家事を少々サボってでも、睡眠時間を増やします。
たった1時間増やすだけで脳の機能は著しく改善します。仕事のパフォーマンスは上がり、生産性は上がります。仕事が早く切り上げられるようになれば、そこでさらに睡眠時間が確保しやすくなるでしょう。
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。
最新刊は『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)。シリーズ70万部の大ベストセラーとなった著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)をはじめ、16万部『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、10万部『神・時間術』(大和書房)など、30冊以上の著書がある。
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