中国は第2四半期(4-6月期)の国内総生産(GDP)が前年同期比約3%増加したと発表した。これに対し、米国はほぼ10%減少すると見込まれており、米政府をいら立たせるものとなるだろう。欧米、特に米国は新型コロナウイルスÓÓÓÓの深刻な感染拡大で対応に追われている。そうした中、早期に厳格なロックダウン(都市封鎖)を実施し、その後は大規模刺激策ではなく控え目な支援策しか行わなかった中国の戦略が実を結んでいるかのように見える。その反対の戦略を取った米国は、長く過酷な状況に置かれることになる可能性がある。中国が公表する経済統計の数字は常に割り引いて考えることが必要だ。特に米国との地政学的な競争関係が制御不能となっており、力強い成長をアピールせよとの政治的圧力が大きい状況ではそうだろう。とはいうものの、中国の回復ぶりは当初こそ不安定で波があったが、過去2カ月間に大きく加速していることは明らかだ。