――筆者のスコット・マッカートニーはWSJミドルシート担当コラムニスト
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航空機での移動は安全か――。これは米国経済や米国人の家族関係にとっても、日常からの脱出という意味においても極めて重要な問題だ。
答えは、航空業界があなたに納得してもらいたいと思っている安全レベルには届かないが、あなたが考えるよりははるかに安全、ということになる。
機内の客室では十分な換気が行われており、新しい空気を取り込みながらの空気の循環で新型コロナウイルスの広がりは抑制されているようだ。極端な捉え方をすれば、屋外は空気の流れと新鮮な空気が十分にあるため、屋内より安全という考え方と同じだ。
エアバス・アメリカズの研究・技術担当バイスプレジデント、アマンダ・シンプソン氏は「一般的に考えられているのとは違って、乗客は密閉されたチューブに入って空を飛んでいるわけではない」と話す。
航空会社や航空機メーカーは乗客の信頼を高めようとしている。機内では換気が行われており、空気はろ過されている上に外部から新鮮な空気を常時取り込んでいるため、オフィスビルやレストランなど多くの屋内の公共空間と比べてウイルスへの感染リスクは低いというのが航空会社などの主張だ。マスクを着用し、トイレから戻ったときに手指消毒液を使えば、さらに安全だという。