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 新型コロナウイルスにより、私たちの働き方は大きな制約を受けている。リモートワークで、組織内のコミュニケーションは否応なく変わった。1対1の対話を通して社内コミュニケーションを活性化し、部下育成に資する手法として広がりを見せる「1on1コミュニケーション」。その火付け役となった『ヤフーの1on1』の著者である本間浩輔氏は、今の状況をどう見ているのだろうか。(構成:フリーライター:間杉俊彦、撮影:大崎えりや)

会社で集まれないからこそ
対話の役割がますます重要になってきた

 リモートワークが広がり、社内コミュニケーションはオンラインがメインになりました。職場で部下と目が合って、「ちょっと話そうか」と声をかける。そんな光景が一切なくなり、組織の中での対話の量が制限されています。そうした状況だからこそ、1on1ミーティングの重要性が以前にも増して高まっている、と私は考えています。逆にZoomなり、リモート対応のツールには多くの人が習熟してきたこともありますから、それらを駆使してコミュニケーションを積極的に行っていく必要がある、という局面でしょう。

※ヤフーは2012年から、1on1ミーティングの社内への浸透を進めてきた。上司と部下とが原則として週1回、30分、対話するというものだ。それは、いわゆる「面談」とは違い、人材育成を効果的に行う手法であり、1on1は「部下のための時間」と規定されている。部下の「経験学習(注1)」を促進することにより能力を向上させる。そして人材育成の基本方針である「社員の才能と情熱を解き放つ」ことを目的としている。

(注1)経験から学ぶことに重きを置く人材育成の手法。「経験する→振り返る→教訓を引き出す→応用する」というサイクルを回すことで、人は経験から学ぶ、という考え方に基づく。