レベルの低い“オンライン授業”にうんざり

●オンライン授業だと通常は90分授業のはずなのにテキストの何ページを読んでおいてください、という指示だけの授業もあり授業の質は明らかに低下しています。そして、課題で分からない事があって、教授に質問しても課題の提出期限までに返信が来ず、結局解決しないまま課題を提出した事もあります。結局提出期限の2日後に返信がきた為、全く意味がありませんでした。(1年生)

●特に辛いのは実験とプログラミングの課題です。実験ももちろん大学に行ってすることはできず、事前に買ったテキストとアップされた動画と補足の資料を見て行います。ですがテキストと資料では説明不足や動画が不鮮明で、あまり読み取れない部分も多く毎週約7、8ページ分の実験レポートをなんとかこなしている状況です。なんとかレポートを出してもフィードバックはありません。施設費込みの学費年間170万近くは変わりありません。頑張っていただいている先生ももちろんおりますが、このクオリティの授業でこの学費なのかと正直思ってしまいます。キャバクラやホストクラブなど夜の飲み屋までもが営業をしている中で、なぜ大学だけが自粛を強いられる必要があるのか正直わかりません。完全に対面にしてほしいと望んでいる訳ではありません。たった1度でいいから大学に行きたい、なぜそれが叶わないのかわからず苦しんでいます。 (東京・私立理系・1年生)

●オンライン授業と言いつつも大半はオンデマンド配信授業で、本来の授業時間90分の半分にも満たない時間の動画を見てリアクションペーパーを数百字書くという授業が多く見られます。(もちろんそうではない授業もありますが)こんな状況で、特に私のような1年生は友達を作る機会など一度も与えられず、先輩はおろか先生たちとも話したことがないので相談や質問などできません。前期の授業が5月からとなり遅れたことで、1年生へのレポートの書き方や大学の図書館の使い方や大学の基本的情報についても省かれ、レポート期間になったら質問禁止などという先生もいます。都立の図書館でさえ立ち入りは自由、自習も制限がありながらもできるというのに、大学は学生に施設を使うことを禁止してきます。それなのに数十万円する施設費を減額なしに請求してくるのです。(1年生)

●ほぼ全ての科目で課題としてレポートが課され、睡眠時間を削ってまでやっている状況です。授業の方もレベルが先生によって差があり、丁寧にzoomで授業をする先生もいれば「今日は教科書の第○章を読んでください」とだけ指示して授業を終わらせる先生、本来ならば100分授業なのに30分で動画が終わる先生、スキャンした資料を配りレポートを書かせるだけの先生とかなりレベルの低い先生が多いです。またレポートを書かせる一方で提出したままフィードバックもなし、レポートの書き方すら教えて貰えません。大学の施設も使えない、授業の質も下がっている、なのに学費は減額しない。これに不満が高まり署名運動まで起こりましたが減額しないの一点張り。インタビュー記事では論点をすり替え頑張れとしか言わない。かなり不信感が高まっています。(東京・私立・1年生)

●オンライン授業を行うと、PCを持っていない生徒や通信環境の悪い生徒に不公平が生じるため、大学側がzoomなどを用いたオンライン授業を極力行わないように決めました。この結果、ほとんどの授業は、教授があらかじめ撮った動画を見たり、解説の付いたレジュメや対面授業で使う予定だったレジュメをそのまま配布し、学生はそれを読んでレポートを書く形で進んでいます。まともに授業も受けられず、友人にも簡単に相談できない中、授業内容を理解するのは困難です。また、レポートの提出に対する教授からのフィードバックがほとんどないので、理解が正しいのかも分かりません。今は心療内科に通って、長期でやっていたバイトを休んで、課題をやっています。このままの状態だと、コロナの感染より先に精神を病んでしまいそうです。(東京・理系国立・2年生)

●授業が始まって3・4週目に入ると、気の緩みが先生方にも出てきて授業が手抜きになったり、先生が遅刻をするようになりました。5週目を過ぎると、授業の質の低下で例年の同学年の出来に対して私たちの能力が低い状況になりました。80分を想定して出された課題を1日かけて解く状況。授業中に生徒の回答スピードを見られる対面の環境と違い、宿題を解くスピードがオンラインでは先生には見えないし、見ようという努力も感じられませんでした。留年すると奨学金が打ち切りになるので、2年間の奨学金(300万)を抱えて学歴のないまま中退をするという道がリアルに目の前に見えてきました。深夜に家族の誰よりも遅く寝て、誰よりもはやく起きる生活ですが、いまだぬるい授業で楽をしていると思っている父は課題をリビングでする私の横でイビキをかいて寝ています。学ぶ為に大学に行きたいのに心のないリプライがたくさんのツイートについていて、それを相談する友達もいない現状、退学や自殺が出ていないか不安でたまりません。(理系・2年生)

大学生が今限界に写真はイメ―ジです Photo:PIXTA

●オリンピック対応のため自分の大学では15週間が12週間になる代わりに1コマが90分から120分になりました。しかしオリンピックが中止されたにもかかわらず120分のまま。また、どの科目も120分で終わるような内容ではなくレポートと授業を含めると1コマあたり6~12時間かかるのが現状でとても辛いです。また、実技科目として、週1回と2週間に1回の対面授業が1コマずつあります。大学側は教授間の連携が全く感じられなく、生徒の生活リズムを考慮していないと感じています。食べる時間、入浴する時間が無く、限界で心身共に疲弊しています。(理系・2年生)

●日を追うごとに課題しか出さず授業を一切しない教授、就職相談や卒論の相談がしづらい事にもどかしさを感じるようになりました。オンラインでもZoomを活用し、グループワークを一生懸命する教授や、使い方に苦労しつつも画面共有する教授、スライドに声を録音し本当の授業をしているかのように共有してくれる教授が居る一方で、特に工夫された訳でもないスライドを載せ、「このテーマについてインターネットを活用して課題を完成させてください」という授業とは言えない事をされている教授がいるのも事実です。これに授業料を払うのか……と思い親に申し訳ないと思う日々、大量の課題に追われる日々から、遂に体調を崩すようになりました。大学生だけ緊急事態宣言時の日本に取り残さないで欲しいです。大学で友人と馬鹿げた話をして笑ったり、時には課題を共にやったり、授業を一緒に受けたいです。最後の学生生活は家でぼっち授業なんて望んでいません。全面的に対面授業に!とは言いません。1部の授業、少人数授業のみ対面にして欲しいと強く思っています。(東京・文系・4年生)

多すぎる課題が蝕む健康

●後期もオンライン授業になり、学ぶ意味が分からなくなってしまいました。実験も出来ない、サークルも入れない、授業の質は低い、授業料だけ変わらない。正直やめようか迷ってます。精神的にも厳しいです。自殺者が出てもおかしくない環境だと思います。大学の教授は1つのレポートしか出していないと思っていますが、我々は週に20個もレポートを書いています。(1年生)

●ほぼ全ての授業で、出席確認の代わりにレポートが課せられます。授業によっては、2000字程度のリアクションペーパーを毎回書く必要があります。授業が進むにつれて疲労が蓄積し、なかなか思うように課題に向き合えなくなりました。長時間(100分間ずっと話される授業があります)画面に向き合うと疲れてベッドに倒れ込んでしまいます。動画配信型の授業では、全く集中ができなくなり10分ごとに休憩を挟まないと見ることができなくなりました。最近は課題が出されるたびに涙が止まらず、精神的に不安定な状況が続いています。また、フィードバックが一つもないのです。自分の評価が全くわからないまま課題を出し続けています。自分の知らないうちに落第している可能性もあるこの状況がとても怖いです。「大学生のうちに色んな経験をして」と話す方もいますが、とてもそんな余裕がありません。授業を受けて、直後にレポートを書いて、空いた時間に興味のある勉強をして、という「理想の」大学生活を送ることができる学生は、この状況ではほとんどいないでしょう。秋からもオンライン授業の継続が発表され、絶望しています。(東京・私立文系・3年生)

●1日に5、6個の課題をこなさないといけないような状況が続いています。一つの課題が400字なんて緩い物ならまだしも普通に8000字を超えるような課題もあって、何日も睡眠時間を削っても提出課題が終わらない日もあります。履修登録の際の猶予期間が一切なかったせいです。今までなら「この授業キツいから一回目でやめよ」という感じで成績につかない期間内でやめられたのに、今回は辛くてもやめると成績に影響が出るので取捨選択の余地がなくなりました。体調を崩して寝込んでも課題は待ってくれません。勉強がツラいからっていうだけじゃないんです。体調がおかしくなっても課題をやらないと留年してしまうから熱が出ても課題を嫌でもするしかないんです。特に資格の授業を複数とっている(教職、司書など)生徒は一つ落とせばパーです。

●夏休み直前になって、授業数が2回分減ったこともあり、2回分を課題で補充しろという学校からの指令通り先生たちは課題を多めに出します。学期末ということもあり、中間と期末課題を一気に出してくる先生もいます。あまりに毎日意味もなく泣き続け、苦しいと言っているので精神系の病院に行くことを母に勧められ、行こうとしています。今までメンタルはとても弱いながらもきちんと耐えてこなしてきたものが、一気にキャパオーバーになり、毎日生きている意味もわからなくなってきました。本当に苦しいです。みんなが夏休みの中私たちはまだまだ出てくる課題と戦わなければいけない。大学生にも日常を全部とは言わず、一部でもいいので返して欲しいです。(3年生)