温泉地などで「遊んで働く」という新たなライフスタイルを提供する「ワーケーション」を政府が推進しようとしていることもあり、注目されている。しかし、テレワークさえも対応できる職種や企業が限られている中、政府が大々的に取り組むべきものなのであろうか。(室伏政策研究室代表、政策コンサルタント 室伏謙一)
そもそもワーケーションとは
一体何なのか?
7月27日の観光戦略実行推進会議において、菅官房長官がワーケーションの普及に取り組む考えを示したことをきっかけとして、ワーケーションが注目を集めている。もちろん、賛否両面での注目である。
考えを示した機会が観光関係の会議であることからも分かるとおり、観光の延長線上で考えているわけであるが、「Go Toトラベルキャンペーンでの混乱を挽回するためのものではないか」といった見解も一部のメディアでは聞かれるようになっている。
屋上屋を重ねて隘路に入り込むという現政権がやりそうなことではあるが、自ら批判を呼び込むようなことをわざわざするところに現政権の凋落ぶりと迷走ぶりが垣間見える。