ダイヤモンド決算報#石油
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石油元売り2強の2020年4~6月期決算は、出光興産が大赤字を計上し、ENEOSホールディングスに完敗した。新型コロナウイルスの感染拡大による需要の減少と原油価格の下落という、石油元売りを取り巻く厳しい事業環境は同じにもかかわらずだ。皮肉にも、出光がENEOSに勝利したあるプロジェクトが、この負けにつながった。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

出光とENEOSの4~6月期
厳しさの度合いに大きな差

 新型コロナウイルスの感染拡大は、ヒト・モノ・カネの動きをかつてないほどに制限した。政府の緊急事態宣言によって、特に4月と5月はヒトの動きを徹底的に抑えた。これにより、移動手段である車、航空機の燃料であるガソリンとジェット燃料の需要が蒸発した。

 石油元売り業界の2強であるENEOSホールディングス、出光興産は2020年3月期で原油価格暴落により在庫評価損を余儀なくされて巨額の最終赤字となった。続く21年3月期第1四半期(20年4~6月)決算も両社同じように厳しいものになることは、大方予想されていた。

 結果はある意味、予想を裏切った。厳しさの度合いで両社に大きな差が生まれていた。