ならば、コロナ以上に多くの死者を出しているかもしれない熱中症も、「恐ろしい病」という扱いをしなくては道理が通らないのではないか。コロナのように、他人に感染させることはないが、放っておくと犠牲者が雪だるま式に増えていくという点では、コロナと同じだからだ。

新型コロナより怖い?
熱中症対策は「人命最優先」

 では、尊い命がこれ以上失われるのを防ぐために我々は何をすべきかというと、やはり「人命最優先」の熱中症対策ではないか。

 具体的にはまず、60歳以上の高齢者がいる世帯すべてにクーラーを無償提供する。シニアには「クーラー嫌い」も多いので、役所や保健所の人間が定期的に自宅を訪問し、熱中症の症状が出ていない人であっても、ちゃんとクーラーをオンにしているかをチェックする「検査」も、した方がいいだろう。

 さらに、死亡リスクの高い高齢者には、昼間の外出はなるべく控えてもらうように呼びかける。そのためには、巣鴨のとげぬき地蔵商店街や「昼カラ」という「シニアの社交場」も、夜間のみの時間短縮営業としてもらう。もちろん、こちらも休業補償をつけなくてはいけない。

「熱中症で経済活動を止めるなんて、こいつの頭は大丈夫か」と冷笑する人も多いだろうが、だったら東京都のこれまでの新型コロナ対策を見ていただきたい。

「歌舞伎町」「ホスト」「キャバクラ 」を名指しして、「休業補償を出すから営業を自粛せよ」と求めている。そして、都民には夏休みだろうがなんだろうが、他県への移動を控えるようにと呼びかけている。都内の経済活動をビタッと止めているではないか。

 8月の1ヵ月で22人の死者を出した感染症でこれならば、8倍もの死者を出している熱中症でも、同等かあるいはそれ以上にハードな対策を取らなくては筋が通らない。コロナの場合、重症化リスクの高い高齢者を守るため、社会全体で「ステイホーム 」が呼びかけられて、実際に結果を出している。だったら、熱中症も「クーラーのきいた部屋でステイホーム」を呼びかけてそれを徹底させれば、たくさんの死ななくていい人たちの命が救えるではないか。