レストランの給仕係は通常、銀製食器類を磨き、その日のおすすめ料理を暗記して勤務シフトに備える。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以来、米デンバーにあるハルシオン・ホテル内のレストラン「ローカル・ジョーンズ」のスタッフにもう1つ儀式ができた。顔を作ることだ。スタッフはマスクをつけて輪になり、一連の「表情ドリル」をこなす。眉をつり上げ、鼻にしわを寄せる。そして最も重要なのが「スマイズ」だ。スマイズは目で微笑むことを意味する。スーパーモデルのタイラ・バンクスさんがテレビ番組で生みだした造語だ。顔の他の部分はニュートラルに保ちながら目に生命を吹き込む。ミシュラン星付きのシェフのアキラ・バック氏は、新型コロナ感染が拡大した時、「私の最大の懸念は、マスクを通して顧客とどうコミュニケーションをとるかだった」と述べた。
マスク着用時、目で微笑む「スマイズ」法とは
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