英国のデジタル起業家で旅行ブロガーのクリス・スティーブンスさんは1カ所に根をおろすような人間ではない。過去10年に40カ国を訪問した。最近はオーストラリアでガールフレンドとともに新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を乗り切っている。2人は今、彼らのようなリモートワーカー(遠隔労働者)を引きつけるために作られた特別な新しいビザ(査証)を使ってカリブ海の島国バルバドスに行き、少なくとも1年滞在することを検討している。7月に発表されたビザ「バルバドス・ウエルカム・スタンプ」は、外国人が無税で1年間バルバドスに住み、働くことを認める。このビザは安くはない。個人向けが2000ドル、家族なら3000ドルかかるが、何回でも出入国ができ、ビザ保有者の12歳未満の子供は公立学校に無料で通える。観光当局者によると、この制度はバルバドスの経済振興のために新設された。同国国内総生産(GDP)の14%は観光が占める。