日本においても、自分の中に神や仏のような本質があった、という気づきを得る人がどんどん増えている、と阿部氏は言う。ならば今、人々を目覚めに導いているものとは何なのか?
この連載は、それぞれの立場から“悟り”について語った
二人の共著『みんながブッダ』付属CDに収録されている対談から
一部抜粋・編集して全4回にわたってお送りしています。
今、人々に変化が
起こるべくして起こってきている
阿部:自分の内側の底の底に、そういう自分を超えた、とてつもなく素晴らしいものがおわした、と。そして、そっちが本当の自分だ、と。
そういうことの気づきが、どんどん、どんどん増えてる。
向:だから、白隠さんが言った「衆生本来仏なり」、みんなブッダだ、自分もブッダだ、周りの人もブッダだ、ということが、言葉だけではなく実体験として、いろんな人の中に起こりつつある。そういう時代じゃないかな。
阿部:これは、時代の力なのかしらね。
向:そうやね、大きな一つの意味で転換の時だね。
阿部:転換の時だね。これは誰かが意図してやってることじゃなく、人類という種族というものが大きく変わろうとしている、その最中に今われわれがあって、その力が、個々の中の気づきというもの、深い気づきを、どんどん引き起こしている。そういう時代に入ってきてるね。
向:だから、物事っていうのは理由なく起こらない、というか起こるべくして起こっている、っていうことだから、歴史的な必然として今、そういうことが現実に起こりつつあるんじゃないかな。
大きな時代の転換期というのは、一人一人の自覚というか、みんながそれぞれ自分はブッダだ、周りの人もブッダだ、ということを気づきつつある。
そこで大きく歴史は動こうとしている、そのただ中にわれわれはあるんじゃないかな。