「一見それほどでもない症状でも、実は放っておくとこわい症状も少なくないのです。最初は気にもとめないわずかな症状が、放っておくと、取り返しがつかない大病になることもあります」。そう話すのは、テレビでも人気の総合内科専門医・秋津壽男氏だ。体からのSOSサインに気づかず、後悔することになってしまった方をこれまでたくさん見てきたという。秋津医師の新刊『放っておくとこわい症状大全~早期発見しないと後悔する病気のサインだけ集めました』は、まさにこうした病気で後悔する人を少しでも減らしたいという想いから生まれたものだ。9月16日に発売となる本書の内容を抜粋するかたちで、日々の健康チェックに役立つ情報を紹介していく。

「頻尿&少量」は、膀胱のトラブルを疑え

 1日にどれくらいトイレに行くかは、人によって違います。ふつうは昼間なら6~8回くらいでしょうか。私が知る限りでは、健康な人で1日2回という人もいました。

 一方で、頻繁にトイレに行きたくなり、しかも少ししか出ない人もいます。この「頻尿だけど、あまり尿が出ない」は膀胱のトラブルのサインです。

 原因として多いのは膀胱炎です。尿路からあがってきた細菌に膀胱が感染して起こる膀胱炎には、頻尿のほか、排尿時痛や血尿などの症状があります。細菌性の炎症なので、抗生剤がよく効きます。

 ただし、同じような症状で膀胱がんの可能性も考えられます。膀胱に腫瘍ができてスペースがせまくなり、尿がためられなくなってしまったケースです。あるいは膀胱の壁にそってがんが広がり、膀胱が硬くなって伸びなくなり、尿がためられなくなっていることもあります。

 頻尿が気になる方は、自分の尿が1回あたりどれくらい出ているかを調べてみるといいでしょう。紙コップで測るやり方以外にも、尿が出ている秒数をカウントする方法もあります。

 尿は、10秒でだいたい100~200ccくらい出ます。成人の一度の排尿量はおよそ200~400ccなので、一度に10秒以上の尿が出る場合は問題ない可能性が高いでしょう。それが2、3秒で止まり、それを昼間に何度も繰り返すようなら、要注意です。

(本原稿は、秋津壽男著『放っておくとこわい症状大全』からの抜粋です)