アフガニスタン政府と同国内の反政府武装勢力タリバンは12日にカタールで交渉を行った。20年近く続く紛争の終結を目指した今回の交渉は、両者間で初の直接交渉となった。同交渉は、米国にとって「最長の戦争」となっているアフガン紛争からの米軍撤退に向けた取り組みの一環でもあり、米国の仲介で進められた。アフガン紛争は、2001年9月11日の米同時多発テロへの報復として、米国主導の有志連合が同年にアフガンに進攻したことで始まった。タリバンは、同時多発テロの首謀者だった国際テロ組織アルカイダの最高指導者、ウサマ・ビンラディン氏をかくまっていた。有志連合の進攻によってタリバンによるアフガン支配は終わった。アフガン和平交渉は、現在の紛争の終結だけでなく、40年にわたり血みどろの争いが続いてきたアフガンに平和をもたらすことも目指している。2001年の進攻以前にも、アフガンは1980年代のソ連による占領に対する武力抵抗、内戦、タリバンによる圧政といった苦難を経験してきた。