フランス高級ブランドグループのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは、米国との税交渉責任者であるブリュノ・ルメール仏財務相に、米ティファニー買収合意撤回への支援を求めたが断られた。仏高官らが明らかにした。財務相に支援を求めたとなれば、LVMHが162億ドル(約1兆7000億円)でのティファニー買収を撤回した理由の説明、とりわけ仏政府から要請されたとの主張に新たな疑義が生じる。LVMHはルメール氏に働き掛けてはいないとし、「こうした悪意のある、全く根拠のない非難を否定する」と述べた。LVMHは先週、ジャンイブ・ルドリアン仏外相から書簡を受け取り買収撤回を余儀なくされたと述べた。これは自身が望んだものではなく、法的拘束力があるとした。この書簡は8月31日付で、LVMHはティファニー買収を来年1月まで延期すべきだとし、それによりフランスは米国との税・貿易交渉で影響力を高めることができると記されていた。