米国の実質中立金利※(短期)
※経済・物価に対して緩和的でも引き締め的でもない金利水準

テスト
出所:米連邦公開市場委員会 (FOMC)の2020年9月見通し。参加者の中央値

 米連邦公開市場委員会(FOMC)は、2%の物価目標未達の下、議論を重ねた結果、物価目標2%の設定時(2012年1月)に採用した声明を今年8月に大きく見直した。物価については、長期インフレ予想を2%に留め置く重要性は変わらずだが、物価の実績値のそれへの影響を重視し、(過去の未達分を含め)一定期間で平均2%のインフレの実現を目指すことにした。

 この見直しの背景には実質中立金利や潜在成長率の低下がある。実質中立金利は12年1月に2.25%だったが、現在は0.5%だ。これは中立的な政策金利を低下させ、ゼロ金利(下限金利)に陥る確率を高め、金利政策だけでは物価安定の実現が困難になった。そのため期待への働き掛けを強めることが必要だと判断したわけだ。