新型コロナウイルス感染症に「集団免疫」アプローチで対応する声が改めて高まっていることに関し、科学者ら80人が反対声明を発表した。ウイルス感染拡大への対応方法としては危険であり、科学的根拠がないとしている。医師や医療研究者らは医学誌ランセットに掲載された書簡で、集団免疫アプローチが「危険な誤信」だとし、回復患者がどの程度ウイルスへの抗体を持つか明らかになっていないと指摘した。ホワイトハウスは15日、連邦政府による新型コロナウイルス戦略についてジャーナリストらに説明し、自然感染による免疫獲得を支持した3人の科学者らによる資料を根拠に、社会活動が完全に再開されるべきだとしていた。トランプ氏のコロナウイルス対策顧問の1人で放射線科医のスコット・アトラス氏は、15日のテレビインタビューで集団免疫に関する資料を評価し、「発表が最近まとめられたが、その内容は大統領の考えと一致する内容であり、学校や社会活動を再開しつつ高齢者などリスクが高い人々を守るものだ」と述べていた。