バイデン氏が優勢でも
米国株上昇が続くのはなぜか
バイデン氏が米民主党の大統領候補者レースで勝利をほぼ確実にした4月上旬以降、「バイデン氏が大統領になれば株安」が市場のコンセンサスだった。
バイデン氏の公約は、連邦法人税率を現行の21%から28%へ引き上げること、キャピタルゲイン課税の最高税率を現行の23.8%から39.6%に引き上げることなど、アメリカの企業利益や株式投資にとってネガティブな内容を含む。バイデン大統領誕生ならば、米国株の下落要因になると考えるのは自然だろう。
しかし、バイデン氏優勢との世論調査が夏頃から定着しても、米国株は上昇トレンドを維持している。それどころか、「バイデン氏が大統領になれば株高」との予測も増えており、大統領選が米国株に与える影響はわかりにくくなった。
実際に、バイデン氏が大統領に選出されても、米国株の上昇は続くのだろうか。筆者は、条件付きで、バイデン大統領誕生でも米国株の上昇はあると考えている。