「自分の考えや打ち合わせ内容をその場で図解する。このテクニックがあれば、会議、ブレスト、プレゼンが劇的に変わる。考える力と伝える力が見違えるようにアップする」
こう語るのは、アートディレクター日高由美子氏。発売6日で大重版が決まった『なんでも図解』の著者です。「フレームワーク」や「キレイな絵」を一切排除し、瞬間的なアウトプット力の向上を徹底的に追求するワークショップ、「地獄のお絵描き道場」を10年以上続けています。複雑なことをシンプルに、難しい内容をわかりやすく。絵心ゼロの人であっても、「その場で」「なんでも」図解する力が身につくと評判になり、募集をかけてもすぐキャンセル待ちに。
本連載では「絵心ゼロの人であっても、伝わる図を瞬時に書くためのテクニック」をお伝えします。

「どうやって図にするの?」を徹底解説!

 アメリカ大統領選挙が11月3日に行われますね。突然ですが、皆さんは「アメリカの民主党と共和党ってどう違うの?」と聞かれたときに、わかりやすく答えられますか? 

 本日は「いまさら聞けない」民主党と共和党の違いを「1枚の図」にしてみました。参考にしたのは、NHK「おうちで学ぼう!for School」の下記記事です。

「いまさら聞けない民主党」 ※タイトルクリックで、記事に飛びます。
「いまさら聞けない共和党」

 2つの党の比較になるので、2つのブロックが対称になるよう構造化しましょう。分割線を引いて中心にタイトルを書きます。次の図を見てください。

 2つの記事の流れは同じ構成になっているので、中心に共通の見出しを書いていきます。記事では、2つの政党それぞれの概要を説明しています。たとえば、民主党の説明は以下のように書かれています。

はじまりは…
1800年より前に、トーマス・ジェファソン氏が立ち上げた政党が、その起源だと言われている。一般的には、支援が必要な人たちに対して、社会福祉や生活保護を考えるのは政府の義務だとする、“大きな政府”という考え方が基本となっている。

 共和党は以下のように書かれています。

はじまりは…
1854年に、奴隷制度の廃止を訴えていた勢力が集まった人たちによって作られた。
党出身の初代大統領は「奴隷解放の父」として知られるエイブラハム・リンカーン氏。
市場を重視し、政府の介入を最小限にする「小さな政府」を基本理念としている。
レーガン大統領が行った「レーガノミクス」やG・W・ブッシュ大統領(2000年~)が行った大規模な減税政策にも通じている。

 この2つの文章から「創始者(立ち上げた人)」と「党の基本理念」を抜粋して、比較しやすいキーワードを形や場所がそろうように意識して書きます。次の図を見てください。

「シンボル」についても、キーワードの配置は対比を意識します。シンボルに関しては民主党の記事では「その後新しいロゴの発表があった」という詳しい内容が書かれているのですが、それを図の中に書くとボリュームが増えるので、最初に作った余白(右エリア)に書くことにします。次の図を見てください。

 歴代の大統領についても、大統領名をキーワードとして書きます。また、「中西部」「東海岸」など地名がでてくるので、位置をイメージしやすいようにあらかじめ簡略化したアメリカの形も書き入れます。

 民主党の「支持基盤」は、このような説明が書かれています。

支持基盤は?
「民主党」と聞いて思い浮かべることばは?
リベラル、大都市、人種的マイノリティー(黒人、ヒスパニック、アジア系など)、労働組合、貧困層…?
大都市が集まる東海岸や西海岸などでは、近年は、民主党の支持基盤が強い「青い州」が多い。
共和党は、白人支持層が多いのに対し、民主党はマイノリティーの支持層を集めている。

 次の図を見てください。

 支持基盤の中に出てくる属性や性質を表すワード、例えば「リベラル」「マイノリティー」は人のアイコンのそばに書いていきます。国のエリアを表すキーワードは地図のそばに書きます。

 その後、メリハリをつけます。まず、見出しを他の要素よりも目に入るように囲みます。また、段落の区切りがわかるように点線をいれましょう。