菅首相の「声」菅首相の「声」は歴代首相とは大きく異なる Photo:Anadolu Agency/gettyimages

新しい首相になった菅義偉氏の声や話し方は、表情をあまり変えずにボソボソと小声でしゃべるもので、歴代の首相に比べるとかなり違いがある。「メリハリのある声」「一度聞いたら忘れない特徴的な声」ではなく、いわゆる「政治家向けの声」ではない。その菅氏がなぜ政治の世界で大出世したのか。声楽家の視点で声や話し方から分析し、今後の菅政権も予測してみた。(声楽家、ボイストレーナー 清川永里子)

 テレワークが多い時代になり、最近は「声」に注目が集まりつつありますが、声には個人情報がたくさん含まれているということに、まだまだ気付いていない人が大勢います。一声聞けば、その人の性格、健康状態、心理状態や過去までわかるので、人間関係やビジネスの世界においても、「相手を知る」うえで、声はとても有効な判断基準になってきます。

 そんな個人情報がたくさん含まれた声。今回は菅首相の声をプロファイリングし、新首相の性格、裏に隠れた信念、さらには今後の政局まで予測していきます。

菅首相の声を
プロファイリング

 菅首相の声はやや高く、話す速度は中くらいです(早すぎず遅すぎず、良い速度です)。演説をする時の声は、普通に話している時の声よりも少し高くなっています。