260もの神々を祀った寺院の随所が溶樹に侵食されている
Photo:Grupo Pico

 カンボジア最大の観光地といえば、クメール王朝が築いた壮大な宗教遺跡アンコール・ワットだ。

 周辺にも多数の遺跡があり、ユネスコの世界遺産には、それら周辺の遺跡まで合わせたアンコール遺跡群として登録されている。

 そのなかで、ひときわ異彩を放つのがタ・プロームだ。クメール王朝のジャヤヴァルマン7世により1186年に建造された遺跡は東西1km、南北700mにもなり、かつてはここに1万2640人が暮らしていた。