Aさんの貯金は
何歳までもつ?

 ここで、Aさんが退職する70歳時点での貯蓄額を試算してみましょう。金融資産額は普通預金が500万円、つみたてNISAが14万円の合計514万円です。この金額に850万円がプラスされることから、514万円+850万円=1364万円の残高になります。

 健康で70歳定年時まで働くことができれば、順調に金融資産を増やすことができますが、問題は定年後です。

 定年後は毎月15万円ほどで生活ができるとのこと、つまり今の生活費よりも毎月4万1000円節約できる計算になります。年間49万2000円です。これに旅行代10万円、観劇代3万5000円、火災保険料5000円を加えると年間の支出額は194万円になります。

 一方、収入は年金の月額8万3000円のみになります。「70歳まで厚生年金をかけ続ければ、もう少し年金額は多くなるでしょうか?」とのことでしたが、70歳以降の年金額は増えます。どのくらい増えるかは定かではありませんが、試算では月7000円アップの9万円とします。

 年間9万円×12カ月=108万円となります。年間収支を計算すると108万円−194万円=86万円の赤字になります。70歳時点の金融資産額は1364万円ですから、毎年86万円ずつ取り崩していくと約16年弱、つまり87歳弱までしかカバーすることができません。