なぜターゲット設定に
ペルソナを使わないのか?

 ここまで、「誰に何を伝えるか」の「何」についてお伝えしてきました。

 ここからは、「誰」において重要となる「ターゲット設定」についてお話ししようと思います。

 ターゲット設定には、「ペルソナ」という象徴的なユーザーモデルを想定する方法がありますが、私はペルソナを推奨していません。

 ペルソナとは、サービスや製品、Webサイトのユーザーを調査し、その結果を分析・統合した「架空の人物像」のことです。実在する個人ではなく、ユーザーを代表するモデルを指します。

 もちろん、ペルソナが有効に機能することはあります。しかしながら、ペルソナは自分の都合によって、その都度カメレオンのように変幻自在に変化させられるので、どうしてもターゲットがブレやすくなります。

 だからといって、自分の都合が介在しないペルソナを綿密に設定することは、売れる文章を書く以上に難しいスキルです。

 そこで、ご紹介させていただきたい簡単で効果的な方法は、受講生やクライアントに勧めているだけではなく、私自身も使っている、その文章を読んでほしい理想の読者として、具体的なひとり――「実在するあなたが知っている人」を設定する方法です。

 なぜなら、あなたがよく知る実在する人であれば、好き勝手に自分の都合を投影できないからです。

 ターゲットには、好きな人(嫌いじゃない人)を選びます。

 そうすることで、相手に共感しやすくなり、伝わりやすく、思いを寄せた文章が書きやすくなるからです。さらには、「自分の文章を読んでその人は喜んでくれるだろうか?」という問いを投げかけて、その答えが「YES」であれば、ベストなターゲット設定になります。

 具体的なターゲット設定は、あなたが出会いたい理想的な顧客を引き寄せる求心力になります。