ホンダeアドバンスホンダeアドバンス 価格:495万円 ホンダeは標準仕様(451万円)とアドバンスを設定 主要メカニズムは共通 モーター出力と1充電時の走行距離が異なる 日本市場の年間販売予定は1000台 Photo by Akihiko Kokubo

ホンダeは“コンパクトカーの新しい理想像”を目指した都市型ピュアEV。欧州市場をメインマーケットにした高出力モーター(アドバンス154ps/315Nm)を搭載し、1充電時の航続距離は259km(アドバンスWLTCモード)。30分の急速充電で約200km走る。

これまでの価値観に囚われない
新世代のコンパクトカー

 ホンダeは、2019年秋のフランクフルト・ショーでワールドプレミアされたピュアEV。直後の東京モーターショーでも展示されたので、その姿を目にした読者は少なくないだろう。

 ボディサイズは3895×1750×1510mm。欧州をメインターゲットにした開発背景もあり、全幅はいわゆる“3ナンバー枠”になるが、サイズ感としてはまさにコンパクト。フォルムは、SUV全盛の中でも根強い人気を誇る“2BOX型”だ。SUV風プロポーションは当初から考えなかったという。

 水平基調のシンプルなダッシュボードや2本スポークタイプのステアリングホイールをはじめ、そのデザインにホンダ躍進の原動力となった1972年登場の1stシビックのイメージをダブらせるユーザーもいるだろう。電気モーターで走るホンダeと1stシビックとの間には、直接の関連性はない。とはいえ「これまでの価値観にとらわれない新世代のコンパクトカーを作ろう」という強い思いから開発がスタートしたという点では、両車は共通している。