人生の目的・自らの価値を見失い、
苦悩するエリート学生たち

重松先生は、スタンフォードのような超エリート校、日本なら東大に子どもが入ることを目指す親たちへのワークショップも行っています。

高学歴を勝ち取ることは、競争社会に飛び込み、生き抜くこととイコールです。努力し、競争のために心を捨て、家族や先生からのプレッシャーに耐える。それでも思うような結果が出ない時、彼らはどうなるでしょう?

「高校生になり、子どもに精神的な問題が起こる。

そこで、『スタンフォードに行かなくてもいいんだよ』と親が声をかける。それでは遅いのです。

素直で真面目な子は、「スタンフォードに行くこと」が人生最大の価値になっています。頑張らないといけない、スタンフォードに行けないなら、自分には価値がないというところまで追い込まれていることも少なくありません」

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の調査では、「人生の目的を知りたい」「人生の意味を知りたい」と多くの学生が胸の内を明かしました。

悩んでいても、実際にカウンセリングに足を運ぶことに抵抗がある学生は多い。だからこそ、授業の中で心の成長について考えようというのが、重松先生の取り組みです。