「こんまり」こと近藤麻理恵は、今や「片づけ」プロフェッショナルとして、世界で最も知られる日本人の一人となりました。麻理恵さんの世界進出の戦略を手掛けてきたのがプロデューサーであり夫でもある私、川原卓巳でした。日本で活動していた彼女が、どのような流れで世界を舞台に活躍することになったのか。
初めて書き下ろした書籍『Be Yourself』では、麻理恵さんと二人で歩いてきた「自分らしく輝く」ための道のりをご紹介しています。特別なスキルや努力は必要ありません。あなたが、あなたらしく戻ること。そのためのステップをまとめました。本記事では具体的に、あなたがあなたらしく輝くためのメソッドをご紹介します。(構成:宮本恵理子)
一つずつ丁寧に
途中で失敗してもいい
一つ前の記事で、自分らしく輝く最初の一歩は、誰か一人の役に立つこととお伝えしました(詳細は「自分を活かす最初の一歩は「誰か一人の役に立つこと」」)。
周りの人の活躍がまぶしく感じられて、「早く結果を出さないと」と焦ることも、ありますよね。でも、焦らずにじっくりといきましょう。
目の前にいる人の役に立つことだけに集中して、一つひとつ丁寧に。
相手の目を見て、相手の言葉に耳を傾けて、その人の人生を変えるくらいの価値を生み出すつもりで、全力を尽くしていくこと。
結果がパーフェクトじゃなくてもかまいません。大事なのは気持ちをきちんと注ぐこと。その誠意は絶対に伝わって、次につながっていきます。
そして、いつか本当に誰かの人生を変えるほどの成果を出せる日が来る。
それはあなたにとっても、人生を切り拓く大きな成功体験になるはずです。「この価値を磨いて生きていきたい」と思える、抱きしめたくなるほどの宝物が、形になっていくでしょう。
その日を迎えるまでには、失敗もします。試行錯誤だらけで当たり前。
僕も麻理恵さんも、最初からうまくいったことは何一つありませんでした。クライアントの思いをくみ取れずに怒られたり、地雷を踏んで焦りながら謝ったり。失敗の連続でした。
そのたびに、「本当はどうすればよろこばれたのか」と真剣に考えて、次に活かしていく。それを繰り返して「価値を活かす精度」を高めていったんです。
一足飛びに大きな成功を得られる近道なんてありません。本当に地道な道のりです。ただ、一つひとつクリアしていくうちにいつの間にか遠くまでたどり着ける。立ち止まりも寄り道も、全部愛しい自分だけのトラックレコード(実績)になります。