「こんまり」こと近藤麻理恵は、今や「片づけ」プロフェッショナルとして、世界で最も知られる日本人の一人となりました。麻理恵さんの世界進出の戦略を手掛けてきたのがプロデューサーであり夫でもある私、川原卓巳でした。日本で活動していた彼女が、どのような流れで世界を舞台に活躍することになったのか。
初めて書き下ろした書籍『Be Yourself』では、麻理恵さんと二人で歩いてきた「自分らしく輝く」ための道のりをご紹介しています。特別なスキルや努力は必要ありません。あなたが、あなたらしく戻ること。そのためのステップをまとめました。本記事では具体的に、あなたがあなたらしく輝くためのメソッドをご紹介します。(構成:宮本恵理子)
自分を知れば
活かし方が見えてくる
自分の価値を活かす、と言うと難しく考え込んでしまうかもしれないけれど、もっとシンプルに考えてみてください。
苦手なことや気が進まないこと、つい後回しにしてしまうことを全部取り除いて、残ったもの。それを、無理なく続ける方法を考えればいいんです。
負担なく続けることを価値にしていくという順番です。
もう、頑張って続けるのは卒業しましょう。
麻理恵さんもそうでした。「片づける」という、多くの人が面倒くさがっても、自分だけは夢中で突きつめられるものを仕事にして、「片づけコンサルタント」というオリジナルの肩書をつくって動き始めた。
そんな行動の結果、見えてきた独自のときめきを軸に、そのメソッドや価値をたくさんの人に伝えたいと考えて本を書いた。さらに広く伝えるためにテレビに出演して、結果的に今では世界190の国と地域で知られるまでに発展していきました。
僕もまた、人とのコミュニケーションが苦にならないという特性を活かして、会社のマネジメントやSNSでの発信を楽しんでいるし、その人が持つ本来の魅力を引き出すのが好きだからプロデュースを生業(なりわい)にできている。
話すことも好きだから、対談や講演、音声メディアでの発信もノンストレスで続けていられるわけです。
「いろいろやっていてすごいね!」と言われるけれど、何ということはない。単に自分にとっては、「苦労なくできること」という感覚です。
自分を知れば、その活かし方が見えてくる。無理なく楽しんで続けられそうなことで人によろこばれることや役に立てることはないかな、と考えてみましょう。
例えば、人の話を聞くのが好きな人は、きっとカウンセラー向き。
細かな手作業に没頭できる人なら、小物をつくってネットショップで売ってみることから始めてみてもいい(最近は「minne」や「Etsy」といった個人作家専門ネットショップも盛況です)。
「ラーメン好き」が高じてただただラーメンを食べる映像をアップし続けている YouTuberもいます。
世の中を見渡せば、いろんな人がいろんなことで自分を活かしています。まずは情報収集して、その方法を研究、分析してみるといいでしょう。
「うーん、情報収集、ムリ。分析、もっとムリ!」と思ったとしたら、それが得意な人に相談してもいいんです。苦手なことは頑張らない。とにかくこれを徹底する。自分の強みで生きていく方法を考え抜きましょう。
自分を変えようと努力するんじゃなくて、自分の良さを活かす方法を見つけること。むしろ自分らしさを伸ばす努力をすべきなのです。