こうした大盤振る舞いの裏にあるのは、商品の棚を広くし、自社製品が消費者の目に留まる機会を増やそうというメーカーの戦略だ。

「お得なキャンペーンを実施していると分かれば、店舗側は対象商品を多めに陳列しますよね。すると商品が、PayPayユーザー以外の人の目にも留まりやすくなり、購入者が増えるのです。このキャンペーンの主力商品は、年末の大掃除で需要が高まる掃除用品だと思います」

 この還元で付与される「PayPayボーナス」というポイントは、出金も送金もできないPayPay特有のポイントだ。つまり、このポイントが付与されれば、ユーザーは再度PayPayを利用して買い物をする動機が生まれる。決済サービス側にもメーカー側にもメリットがあるわけだ。

「もう一つ、年末というよりかコロナ禍で注目なのが、『メルカリ』や『ヤフオク』など、モール系のサービスとひも付いた決済サービスです。コロナ禍でもモール系のサービスはとても活況で、流通量をより増やすために決済サービスと関連付けたキャンペーンを行っています」

 たとえばメルカリが提供する「メルペイ」では、12月8日~2021年1月8日までの期間中、「年末年始まるっと還元キャンペーン」を実施している。これは、「メルペイスマート払い」を利用して5000円以上決済したユーザーを対象に、抽選で3万人に1万ポイントを付与するキャンペーンだ。もちろん、このポイントはメルカリでも使うことができる。

 暮れの大掃除中に不用品が見つかれば、フリマアプリに出品しようという気持ちが起きるかも。そんな年末特有の人の動きを踏まえてキャンペーンが打たれているわけだ。

2024年には現金より
キャッシュレスが主流に

 今やスマホ一台あれば大体の場所で支払いが可能だが、なかなかキャッシュレス化が進まない場所もあるという。

「年始に初詣で訪れる神社・仏閣などは、キャッシュレス決済が普及しづらい場所ですね。とくに難しいのがお賽銭(さいせん)。金額も一律ではないため、キャッシュレス決済する場合は、参拝者がその都度金額を入力する手間が発生してしまいます。東京の愛宕神社をはじめ、キャッシュレス賽銭を導入している神社・仏閣もありますが稀です。全国でも数えるほどしかありません」