今日はクリスマスイブ。クリスマスは毎年やってくるけれど、今年はいつもと違う過ごし方という方も多いのではないだろうか。
「みんなでワイワイ過ごすクリスマスもいいけれど、ちょっぴりさみしいクリスマスもいいものです」と語るのは、『上馬キリスト教会ツイッター部の キリスト教って、何なんだ? 本格的すぎる入門書には尻込みしてしまう人のための超入門書』の著者・MARO氏。
世界一ゆる~くキリスト教についてつぶやくツイッターアカウント、「上馬キリスト教会」の中の人による、クリスマス特別寄稿を掲載する。

静かな夜こそ聖なる夜 ~思うようにならないクリスマスによせて~

 2020年も、クリスマスがやってこようとしています。今年一年、良い年だった人にも、あまり良くなかった人にも、平等にクリスマスはやってきます。

 よく「悪い子にはサンタが来ないぞ」とか子どもに言ってしまうこともありますけど、クリスマスの本当の素晴らしさは、神様の恵みと同じように「良い子」にも「悪い子」にも来るというところにあるんです。

さみしいクリスマスにこそ味わえる、あの「クリスマスソング」の本当の意味Photo: Adobe Stock

 そしてもちろん、「寂しい子」にもクリスマスはやってきます。今年は例のウイルスのせいで、クリスマスのパーティも思うようにできない方が多いでしょう。教会でさえクリスマスの食事会を中止にせざるを得ない所が少なくありませんから。こんなにも思うようにならないクリスマスはなかなかありません。例年になく寂しいクリスマスです。

 でも、こんな年だからこそ、静かに一人でクリスマスを過ごしてみるのも、むしろいつもよりロマンチックで「聖」を感じられる時間になるかもしれません。

 だって、有名なクリスマスソングの「きよしこの夜」の英語の歌詞は「Silent night, Holy night」って始まるじゃないですか。「静かな夜」こそが、クリスマスの本当の醍醐味なんです。

 2000年と少し前、イエス様が生まれた夜は、本当に静かだったんです。静かな真っ暗闇の馬小屋で、イエス様はひっそりと生まれたんです。

 静かだからこそ聴こえる声、暗いからこそ見える光。

 どうか皆さま、素敵なクリスマスを。